米AvantGoが米国時間4月11日に,「PDAは大多数の医師にとって有用で,適切な情報取得と生産性向上につながり,医療の質向上に貢献している」などとする調査結果を発表した。調査では,医師が効率改善に役立ち効果的と考えるPDAの機能についても触れている。

 医師の92%は,スケジュール確認,医薬品情報のアクセス,医療雑誌を読むなどの用途で,1日に複数回PDAを使っている。これらの医師はPDAを使って行いたいこととして,「医療系資料を扱うWWWサイトへのアクセス」(48%),「処方箋の記入と送信」(33%),「医薬品企業のWWWサイトへのアクセス」(28%),「臨床試験の記録」(27%)を挙げた。全回答者の93%は,この種の補足情報を得ることで治療の質を改善し,生産性を向上できると答えた。

 調査結果によると,PDAは医薬品企業にとって付加価値を提供する効果的なツールでもあり,医師との関係構築に役立つという。医師の84%は,医薬品企業の担当者が面会時にPDAを使って薬品や臨床試験の重要な情報にアクセスできれば,面会の価値が高まると答えた。さらに86%は,医薬品企業がさまざまな最新情報を提供するPDA用のチャネルを設けることで,企業の出す情報の価値が上がると指摘している。

 全回答者の86%は,勤務する病院がモバイル機器を導入すれば,患者に対する治療の質が大きく向上すると答えた。しかし,現在実際に導入している病院はわずか20%だという。

 なお同調査は,PDAでAvantGo社のモバイル・インターネット・サービスを利用している医師3482人を対象に行ったもの。

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